ワキガ

09【自主退学】

もう、二度と、あの教室には行きたくない──。

 

学校を無断欠席した形でアパートに戻ると、布団に潜り込んで、暫く泣き続けました。

 

心寄せていた彼に、臭い子だと思われた、というショックで、将来の夢も何も、一瞬にしてどうでもよくなっていました。

 

本当の所がどうであるかも、確認することなんてできません。

 

なんだか八方塞がりで、何の気力もなくなってしまって、無断欠席の理由を問う、学校からの電話が煩わしくて、親にも相談することなく、郵送で退学届けを送りました。

 

数日後に、学校から親へと確認の電話が行ったらしく、何があったのか、心配する母から電話がかかってきました。

 

父は、専門学校入学に際して結構な金額をつぎ込んでいるのに勝手に学校をやめたとカンカンに怒っていて、学校止めたなら、すぐに戻ってこい、と、言っているようでした。

 

耐え切れずに、発作的に学校を退学してしまったけれど、でも、実家に戻る気にはなれませんでした。

 

学校をやめたなら、もう一切仕送りはしない、と、父は言っていたようです。

 

学校はやめたけど、やりたいことがあるから、暫くはこっちでアルバイトしながら頑張ってみる、と、母には告げました。

 

学校をやめた理由は、どうしても口にできませんでした。

 

母は、父には内緒で、何回かに分けて、現金書留で、2月分ほどの家賃と生活費を送るから、とこっそりと電話口で告げて、更に応援してるから頑張って、と、理由も聞かなずに励ましてくれました。

 

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