ワキガ

05【悪化して行く環境】

それでも、思い描く未来のために、専門学校でデザインの勉強をしたいという思いの方が、まだ強くありました。
イジメなんかで、将来の夢を棒にふるなんて考えられないことでした。

 

きっと、毅然としていれば、そのうち、変な言いがかりをつけられることもなくなるだろう、と、自分に言い聞かせるようにして学校に向かいました。

 

一応、夜にゆっくりお風呂に入り、朝も軽くシャワーを浴びて、今まで使ったことはなかったけれど、昨日、念のために買込んできた制汗剤も使ってみました。

 

万が一、何らかの体臭があったとしても、これで大丈夫なはず……。

 

しかし、教室に入ると、何だか、いつもと雰囲気が違うように感じました。

 

なんだか、遠巻きにされているような気がして、そのくせ、ちらちらと視線が向けられたり、ヒソヒソと何かこちらを見ながら喋っているような嫌な感じです。

 

もしかして、昨日、声を掛けてきた彼女が、皆に触れ回ったの?

 

1年の時からのクラスメイトも、その噂をしている中に混ざっています。

 

気のせいに違いない、と、自分に言い聞かせるものの、沢山の視線が注がれているようで、いたたまれないような気分に陥りました。

 

だからといって、他のクラスメイトに、どうかしたのか、と、聞くのは自分の性格的には無理がありました。

 

結局、何食わぬ顔で、その日の授業を受けるしかありませんでした。

 

そして、半日の授業が終わると、誰かに何か話かけられる前に、逃げるようにして教室を飛び出して帰宅しました。

 

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